年齢とともに、このごろ月日が過ぎるのを早く感じるようになりました。
季節もあっという間に変わってしまいます。
でも季節の移り変わりは、毎年なかなか人が思う通りにはいきません。
今年の梅雨は雨が多いのか?とか夏は冷夏になるのか?とかの天候は私たちの生活に密着してます。
特に農業や漁業など自然相手の仕事では、天候しだいで死活問題ともいえます。
だからこそ、古代から暦を研究し天候なども予測しようとしてきたわけです。
暦といえば、中国にかぎらず世界中の各地で同じように必要とされていたでしょう。
所が違えど、農作業や、畜産、また水防、潅漑などは人々の生活にかかせないもの
天候などが分からなければ運まかせの農作となるし、川の氾濫も簡単には防げないでしょう。
だからこそ、世界各地で暦が研究されているのですが、特に太陽の運行や着きの満ち欠け
天体の規則性に気付いた古代人は、それらを暦として活用する研究をしてきたのです。
最初の天文観測は、紀元前2000ころの古代バビロニアで最初に行われたといわれています。
でも、当時その目的は国家や王家のための吉凶占いでした。
つまり、そこから占星術が始まったということになります。
バビロニアで始まった占星術は、ギリシャでホロスコープをつかう現在の西洋占星術の原形ができあがります。
その後、それらがインドに渡ってインド占星術となり、それらが中国にも渡っていきます。
もともと独自の暦が発展していた中国で、これらの占星術は融合発展しました。
それが七政四餘(しちせいしよ)といわれる、中国の占星術チャイナホロスコープです。
七政とは、七つの主星をいい、四餘とは四つの虚星をあらわします。
太陽、太陰、木星、火星、土星、金星、水星:七政(実際の星)
紫気、月孛、羅喉、計都:四餘(実際の星ではない)
簡単に説明すれば、生まれた日時のこれら11の星の位置を星盤にしるし、それを読み解く占術です。
中国には、もう一つ占星術とよばれる占術があり、それを紫微斗数といいます。
こちらは虚星のみを使用し、実際の星の運行とは関係ありません。
個人的には、実際の星を使う占術である七政四餘を簡略化して紫微斗数が作られたように思います。
(あくまでも個人的感想ですよ)
なにしろ七政四餘は、難関なのです。
現在はパソコンソフト等で、星盤(ホロスコープ)を作るのは簡単です。
生年月日、生まれた時間、生まれた場所(時差があるため)性別が分かれば、簡単に出てきます。
しかし、問題はその後
七政四餘の星盤は、11の星の強弱が数種類、十二宮、二十八宿(月の運行)、数多くの神殺
また星の組み合わせによる格局や十干変曜、大限、小限、童限・・・・
みていかなければならない要素があまりにも多く、解釈するのもまた難かしい。。
なので、現在日本では七政四餘で占う先生は非常に少ないのが現状です。
この七政四餘のすぐれている点は、他の命理術にくらべると難しいだけあってピンポイントの回答ができる事
たとえば、四柱推命では財運というとあるか無いかという事は容易に判断できます。
ところが財運があるとして、じゃあその人がどのくらいを稼ぐ事ができるかというと、明確な答えは出しにくいです。
子供が産まれるか生まれないかは分かりやすい(女命において)ですが、何人生まれるか?はなかなか難しいです。
でも七政四餘なら、それらに明確に答える事ができます。
実際の星の運行をつかうので、事が起きるタイミングもかなり正確に見る事が可能です。
何年の何月くらいまで絞り込もうと思えば絞り込む事ができるでしょう。
他の占星術との違いは、実際の星の位置や十二宮などはほぼ同じなのですが、二十八宿(月の運行)との関係性をみたり、それぞれの星の旺衰をみることなどです。
最も大きな違いは、星に五行があり宮などとの相性から判断する事、格局をとることと、十干変曜を見る事です。
西洋占星術にも、インド占星術にも、星や宮に五行を配当して、それぞれの関係性を見るというやり方はありません。
太古からある陰陽五行が、あらゆる術に用いられているのです。
また格局は、あまりにもたくさんありますが、中華占術の特徴ともいえる分類方法で
星と星の組み合わせや、星がどの宮にあるかとか、星が二十八宿のどの位置なのか、などで格局をとります。
十干変曜とは、11の星がその年の年干によって変化していく、四柱推命で言う変通のようなものです。
たとえば火星なら、己年は天貴となり良い子を得る年回りだと解釈したりします。
このように、相違点も多いのですが実際の星の位置を計算してホロスコープをつくるという部分では全く同じなので
チャイナホロスコープと呼ばれてもおかしくはないのです。
かなり難しい占星術ですがようやく実占のデータもそろってきたので公開いたします。