伝統風水において「背山面水」は非常に重要な地理的要素とされています。
風水では、自然環境が人々の気や運に影響を与えると考え、適切な土地の選定が非常に大切です。
「背山面水」の言葉が示す通り、山を背にし、川や池などの水を前に望む地形が理想的だとされています。
この地形が風水的に優れている理由は、山と水のバランスが良く健康を守り、財運を受け取れるからです。
山(背山): 山は、背後に位置することによって護砂(守り)として作用します。
巒頭風水では背後の山を「玄武」とよび、健康や子孫繁栄を守ると考えています。
山があることにより、強風や外敵などから家を守り、安定したエネルギーをもたらします。
また、山が背後にあることで、建物が安定し、山(龍脈)からの気をうまく取り込むことが出来ると考えられています。
水(面水): 水は風水において「財運」を象徴し、生活のエネルギーを循環させる重要な要素です。
水が前にあると、その流れが家の前に良い「財気」を引き寄せ、富や繁栄をもたらします。
特に、川や池などが穏やかに流れている場所が理想とされ、急流や荒れた水は逆に気をうばってしまい、悪影響を及ぼすのです。
これを住居で考えると、理想的な「背山面水」の土地は、周囲の建物が高すぎず、適切に配置されていることが大切です。
また、家の背後に急斜面の山や3倍以上の高さのビルがあれば、それは風水的に良くない影響を及ぼします。
逆に、前方にはあまり高い建物がなく広さや水があり、水の流れがスムーズな状態が良いのです。
住居の前方が道路の場合は交通量が少なく、静かな道が家の前にあることがよいのです。
広くて整然とした公園や広場が前にあると経済的にも有利な条件となります。
前面に川や池がある場合、その水の質と流れが重要です。
水が淀んでいたり汚れていると穢気という悪い気を住居内に呼び込んでしまいます。
また、流れが速すぎる水も気の流れが乱れて奪われてしまうので、穏やかな流れの水の流れでなければいけません。
これから土地を探すのでしたら、このような背山面水の好条件の土地を探せると、理想的な住居を建てるのにとても有利な土地となるでしょう。