陽宅(ようたく)とは、生きている人が住む住居をさすため生き生きと活動する気、つまり陽気が豊富にある住宅という意味で陽宅といいます。
それに対して、陰宅(いんたく)とはお墓の事をいい、本来は土葬で亡くなった方が住む(埋葬される)場所をいい、遺体(遺骨)は気が動く必要がないため陰であり陰宅というのです。
そして埋葬された先人の骨に ある固有の物質があって、それが子孫に常に影響を与えていると風水では考えます。
埋葬された骨が土地の良い風水エネルギー(気)を受けることができれば、その良い影響を子孫が受け取ることができ、運がよくなるということです。
つまり陰宅風水とは、死者を埋葬することで子孫の運が良くなるという、風水技術だと考えられます。
陰宅風水のすべてを日本で当てはめることはできませんが、特に重要なのは
①立地条件(巒頭)四神相応、龍穴格局
これは地理風水での考え方とまったく同じですので、参考にしてください。
②墓地や墓石の向き(理気)
山地では、龍の方位と墓石の向き、水の流れと墓石の向きなどを考慮しますが、平地では山がないため、墓石の向きと水の流れを考慮する水法がメインとなります。
三合派では、四大局水法、輔星卦水法などが主に用いられます。
三元派では、乾坤国寶水法、玄空大卦水法等を用います。
しかし、大きな建物を龍としてとらえその吉凶をみる陰宅風水も存在します。
玄空大卦法では、近隣で砂とならず龍とみなす大きな建物と、それに準ずる峰と墓石の関係や水との関係を詳細に分析します。
そして亡くなった方の生まれ年との相性をとても重視します。
③埋葬の日時
葬儀の日時、埋葬の日時など、細かい日時を擇日(たくじつ)によって決めるのが最もよい方法です。
日時も、亡くなった方の仙命(生まれ年)と建立者の命(生まれ年)との相性も詳しく見ていきます。
これらの三つの要素がお墓(陰宅)の風水ではとても重要なのです。