『論語』には、次のような言葉があります。
「学びて思わざれば則ちくらし、思いて学ばざれば則ちあやうし」
(学ぶだけで考えなければ理解が浅く、考えるだけで学ばなければ危うい)

孔子先生は、学ぶという行為を“知識の習得”で終わらせずに、“人の役に立てる智慧”へと高めることを重んじました。
つまり学びとは、自分の中で熟考し、他者との関わりの中で実践することで初めて生きるのです。
風水や四柱推命、奇門遁甲などの技法も、ただ覚えるだけでは十分ではありません。
「この玄関の方位は良い」「この時期は結婚には凶」と単純に判断することよりも、その言葉をどう伝えるか?
相手を思いやる心がなければ、学んだ技法は本来の力を発揮できません。
朱子学では、「格物致知(かくぶつちち)」――物事を深く探究して、正しい知を得ることを学びの根幹としました。
これは単に知識を集めることではなく、学びを通じて自分の徳を磨き、人に尽くすことを意味します。
「格物致知」は、朱子学の根幹をなす考え方であり、風水を学ぶ者にとっても大切な指針です。
現代の学習姿勢でもそれはまったく同じです。
自分のためだけに知識を蓄えるのではなく、その知識を誰かの助けや気づきにつなげること。
それこそが“学びが生きる瞬間”です。
風水を学ぶ学習者にとっても、学びの最終地点は「自分のため」ではなく「人の幸せのため」。
知識が徳に変わるとき、風水は真の力を発揮します。
次回は、この徳について掘り下げていこうと思っています。
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