そもそも風水とは何のためにあるものなのでしょうか?
結論から言ってしまえば、人が幸せに暮らすためにあるのだということです。
どんなにすばらしい風景でも、それを見て感動する人がいてこそ意味があるのです。
どんな龍(山)の形態であっても、どんな川の流れであっても、人がいないならば
ただ自然の営みがあるだけです。
まさしくそこに山が「ある」だけと言えます。
しかし人がいて、その風景を観察しその風景が人の潜在意識に働きかけるからこそ、五行の区別がなされ、気の働きがあり吉凶様々な影響があるのです。
また住居(陽宅)においても然り。
部屋の北が財運の良い家だとして、誰も住んでいないのに何の意味があるのでしょう?
屋外から尖った火(五行)の形の塔が見えていても、人が住んでいなければ、火気の影響で火事になるとは考えられません。
つまり風水とは人のための知恵であることは間違いありません。
ですから「人」の宿命や運についての考察をすることなく、家(陽宅)や墓(陰宅)の吉凶を論じることも、また片手落ちであると言わざるをえないのです。