風水で間取りを考えると、家族が幸せになります
間取りを考えるとき、使い勝手だけで進めてしまうより風水を取り入れて間取りを考えた方が、後々後悔せずにすみます。
風水で間取りを考えると
・家族の健康が保たれる
(ぐっすり眠れてすっきり起きられる)
・経済的な不安を感じなくても良い
(仕事が安定し、収入の問題がない)
・住み心地が良い
(だれが訪ねてきても心地が良い)
・建物と家具が長持ちする
(土地の気を上手に活用できる)
などの良さがありますが、もし風水を考慮せずに間取りを決めてしまうと、これらを失ってしまう可能性があります。
反対に建築や設計の立場の人からは、風水を取り入れると使い勝手の悪い家になる、という意見を聞きます。
また、とんでもない間取りを提案してくるので面倒くさい、というご意見をいただいた事もあります。
それらは、風水(特に方位の風水)だけを最優先した場合、考えられるケースです。
実際に風水を取り入れて間取りを考える場合、採光、換気、人の動線など、本来設計で考えなければいけない要素を無視してしまうと、本当に住みにくい家になってしまいます。
しかし、採光、換気、人の動線などもしっかりと考慮した上で、風水の原則にのっとった間取りをする事ができれば、先ほどあげた利点である健康面、経済面、住み心地、長持ちなどの大きなメリットが生まれてきます。
もともと伝統風水は、中国では建築にも携わる人が用いる技術でした。
始まりは、それこそ何千年も前に皇帝のお墓をつくるところからですが、その後都市造りや王宮の建築などに用いられるようになりました。
やがて民間にも、それらの風水技法が伝わって、一般の住居の建築に用いられるようになったのです。
日本でも、古代から風水技法は神社や寺院、庭園などに用いられた形跡があちこち残っています。
残念ながら、現在にそれらの風水は伝わることはありませんでしたが、そのように建築と風水は切っても切れない関係だったのです。
間取りの風水で鬼門や水周りを気にされる方が多い
日本では、中国の伝統風水や暦などの知識を伝えていたのは、陰陽寮という平安時代の役人たちだということがわかっています。
陰陽寮(おんようりょう、おんようのつかさ、おんみょうりょう)は、日本の律令制において中務省に属する機関のひとつ。占い・天文・時・暦の編纂を担当する部署。
そして、中国の風水の歴史とにたような流れがあり、明治にはいり廃止されるとその知識は民間に伝わっていったようです。
その後、本来の伝統風水ではない日本独特の家相、墓相としてその知識は発展しました。
よく、鬼門とか水周りの方位をとてもこだわる方がいます。
これらは、日本独特の「家相」という間取りの吉凶を論じる占術で、おもに使われる考え方です。
そして、鬼門とか裏鬼門ですがこれらは固定的な方位として悪いと言われています。
伝統風水では、方位の吉凶や方位のもつ意味を上図のように固定的にとらえていません。
つまり、「鬼門上に玄関があると○○、北に水周りがあると○○」というような、断定的な考え方ではないのです。
もし、方位の意味や吉凶が固定されているなら、同じ道路に面して建っているビルや店舗は、すべて同じ状態となります。
同じ状態であるならば、一つの店舗が繁盛していれば通りに面したすべての店舗はある程度繁盛しているはずですが、実際にはそうなっていません。
ですから、「鬼門上に玄関があると○○、北に水周りがあると○○」という考え方は危険だということです。
伝統風水では、住居の築年数とどちらを向いているか?という方位、ご主人の生年月日(実際には生まれ年だけです)などで、方位の吉凶や意味合いが決まっていきます。
なので、鬼門、裏鬼門について、それほど悩む必要はありません。
水周りについては、伝統風水でもとても重要視しています。
ただし、「排水口」の位置についてというのが本質です。
その方位が悪ければ、長い年月の間に健康の問題が起きたり、金銭の損失やビジネスの問題が起きてくる場合も考えられます。
ですから慎重に位置を決める必要があります。
そして、お手洗いやお風呂などの位置については、築年、向き、家長の生年などで考えていくということです。
風水では間取りの良し悪しは方位だけではありません
それ以外には、形の風水の考え方で屋根の高さの違いや角の向き、ドアの位置や直線の長さの問題などがあります。
具体的には、高さの違いとは屋根の高さの違いのことで、たとえば梁などがあって一部低くなっているような場合です。
これを風水では圧殺とよび、良くないとして寝室やリビングなどで人がいる場所の上にはしないようにと考えます。
近年の脳科学でも、高さが違う場所では脳にかかる圧力が違い、低くなっている場所ではより脳に負荷がかかりストレスとなる事が明らかになっています。
また、角がベッドに向かっているような場合も、壁刀(へきとう)と言いますが、これも嫌います。
角張った形は、心理的にぶつかれば痛いという恐怖を感じさせるため、潜在意識でいつもストレスを感じてしまう形なのです。
部屋のドアと別の部屋のドアが、廊下を挟んで対面するような形も冲(ちゅう)といって嫌われる風水です。
これはドアを開けた瞬間に、反対側からも相手が出てくると出合い頭にぶつかる可能性があり、衝突するエネルギーが良くないと考えられています。
このような良くない風水を形殺(けいさつ)といいますが、知っているのと知らないのとでは、結果はまったく違ってしまいます。
風水で間取りを考える場合もっとも重視しているのが、玄関、リビング、寝室、子供部屋です
伝統風水では、間取りを考えるときまず玄関の位置、向きをどうするかを考えます。
その理由は、一戸建ての場合玄関の向きが住居の向きとなりやすいからです。
ただし、最近のデザインは玄関の向き=建物の向きとなっていない場合も多いです。
それは、日本は土地が比較的狭いため玄関からすぐに道路となる場合が多く、玄関の前に目隠し的な構造を作るデザインが増えているからです。
そのようなデザインの住宅の場合、リビングなどで開口部が広い面が建物の向きとなってしまいます。
そうなると、方位の風水での吉凶はまるで違ってしまいます。
また、形の風水では玄関前を明堂(めいどう)といい財運を象徴する場所となりますが、ここをどうするかによって、財運も大きく変わる可能性があります。
ですから、玄関の位置や向きをまず最初に考えるのです。
次にリビングですが、家族の憩いの場となる場所です。
仲良く話が弾んだり、テレビを一緒に鑑賞したり。
とても活動的なエリアであるはずです。
リビングは、先ほどお話したように採光を考えて窓の面積が広いので、陽気が旺盛となる方位に向けたいのです。
そうする事で、家族がいつも親密でしかも健康となる風水となるからです。
そして、寝室ではぐっすりと睡眠がとれて、翌日すっきり目覚める事ができる場所であるべきです。
また、夫婦仲睦まじく子孫が繁栄するには、寝室の風水に大きく左右されます。
子供が授かりやすい部屋、反対に授かりにくい部屋があるので、寝室の風水もとても重要です。
子供部屋では、子供さんの健康や学習について考えます。
一般的にはお子さんが小さい間は、ご両親と一緒に寝ていたり、リビングで勉強する事が多いと思います。
そのような期間は、子供部屋についてあまり深く考える必要はないかもしれません。
でも、成長するにしたがって、個室が必要となる日が必ずきます。
その時、どのような部屋が良いか?は最初から考えておいた方が良いでしょう。
また、お子さんが何人かいる場合、どの部屋を使うかは重要な問題です。
各部屋との相性があるので、それを考えずに広いからと言う理由だけで、年長の兄姉の部屋にすると良くない結果となる場合もあります。
なかなか寝つけないことから、健康を害したり。
ひどい例では、引きこもってしまった物件も幾つか見てきました。
ですから、しっかりとお子さんと部屋の相性を考えて、部屋割りをしなければいけないのです。
風水を無視して間取りを考えるより風水を考えた方が幸せになれる
ここまでお話してきたように、様々な角度から風水を考える事は、けして建築上で問題になったり導線をじゃましたり採光を無視する事をお勧めする事ではありません。
もともと、建築から出発している住居の風水が、正しく伝わっていないため誤解されているのが現状なのです。
また、正しい風水を提案できる風水師が、あまりいないからかもしれません。
大切な事は、風水と建築が別れてしまっている以上、その折り合いをつけながら進めていくと言う事です。
設計士さんや、ハウスメーカーさんでも、風水からの意見も聞き入れてくれる懐の深い業者さんを探すべきでしょう。
また、風水師でも設計や建築の側の意見を聞ける度量が必要だと考えます。
なにより重視しなければいけないのは、これから家を建てる施主さんご家族の幸せなのです。
それが最重要であることがわかっている風水師、ハウスメーカーであれば、きっと素晴らしい間取りや素晴らしいお家を建てることができると思うのです。