私はまだ見ていないのですが(預かり犬がいて長時間空けられないのです)
これまでの作品は一応すべて見ています。
漫画も全巻そろっております(笑
そんなことはどうでもいいのですが、鬼という言葉は、日本では怪物や妖怪のような存在と思われていますが、中華圏においてはまったく意味がちがいます。

「鬼」とは、人が亡くなった後に残る「霊」つまり日本で言う幽霊を指す言葉であり、恐怖の対象であると同時に、古代より人間の生活や運命に深く関わる存在と考えられてきました。
その「鬼」を利用した特殊な風水技法も存在しています。
もちろん、現代の実践において本当に鬼を呼び出して使役するわけではありません。
しかし、伝承によれば、太古の時代には実際にそうした呪術的な方法が行われていたとも伝えられています。
特に道教や仙道の系譜の中では、死人の骸骨を用いて霊を呼び出し、その霊力を操り財運を高めるという、非常に恐ろしい方法が実際に存在したのです。
現代では当然そのような手法は禁じられており、使われることはありません。
なのですが、その強烈なイメージと効果にあやかって名付けられた風水技法が残されており、それが「五鬼運財法(ごきうんざいほう)」と呼ばれるものです。
五鬼運財法はさまざまな風水流派の中に見られますが、最も代表的なのが宋の時代に活躍したとされる風水大師・頼布依(らいふい)が体系化した「九星水法」の中に登場する技法です。
ここで言う「九星」とは、日本でよく知られている九星気学の星とは違います。
実際には北斗七星を中心とした九つの星、すなわち「貧狼・巨門・禄存・文曲・廉貞・武曲・破軍・左輔・右弼」を指しており、これらを活用して水の流れや方位を判断する方法が九星水法です。
その理論は八卦の納甲を組み合わせて展開されるため、非常に難解で複雑です。
五鬼運財法の基本的な考え方は、建物の「門」や「玄関」の位置と「水(池や水槽など限られた範囲の水)」の位置を分析することにあります。
具体的には、五鬼にあたる「廉貞」を門や玄関の方位とし、また「巨門」を水の方位とみなして配置を判断するのです。
つまり、鬼(気)が入ってくる入口と、入ってきた気を蓄える水の位置を、建物全体の向きから割り出していくという手法になります。
ただし、五鬼運財法を用いたからといって、すぐに財運が劇的に上がるわけではありません。
実際には、玄空飛星派のような高度な風水理論と組み合わせ、水の位置が財を生む吉方位と重なってはじめて、その効力を十分に発揮できるといえます。
さらに、五鬼運財法の応用は九星水法だけにとどまりません。
三合水法や些子水法といった他の水法においても、「廉貞(五鬼)」や「巨門」が重要な星として用いられており、同様に財運を導く技法のひとつとして扱われています。
こうした歴史を振り返ってみると、かつては骸骨「しゃれこうべ」を使った恐ろしい呪術であったものが、時代を経るにつれて理論化・洗練され、より実用的で安全な風水技法として現代に受け継がれていることが分かります。
ここまで読んでみるとかなり難解に思える五鬼運財法ですが、実際に活用する方法自体はそれほど複雑ではありません。
特に金運や財の巡りを改善したいと願う方にとっては、取り入れやすく、効果的な改善方法のひとつとなり得ますので、まずはくわしく自宅を鑑定することから始まります。
伝統風水師秀山公式HP