風水では、羅盤(らばん)という、方位磁石のついた道具を使います。
といっても、理気(りき=方位の風水)を重視する風水の場合だけですが、細かい方位を分析できるように出来ています。
ところで、地図上での方位と磁石での方位が違うということは、案外知られていない事実です。
地図上の北を真北(しんぼく)といい、方位磁石が指す北を磁北(じほく)といいます。
そして、磁北は真北にくらべると、7度ほど西にずれています。
このことを西偏(へいへん)といますが、実際のズレははかる場所ごとに、微妙に違うのです。
そこで、方位の風水を考える場合、現地での方位測定が欠かせないわけです。
所によっては、8度ぐらい西に傾いていたり、3度ぐらいしか傾いていない場合もあります。
ただし、まわりに金属製のものがあるとそれだけでずれてしまうので、方位を測るときはとても神経を使うのです。
腕時計や携帯電話も、外したりどこかに置いて測定する必要があります。
ですから、地図を見て自分の家が北向きだから、玄関の位置が悪いだとかいうことは、ナンセンスということになります。
方位の風水を考えるならば、必ず正確な方位測定をしたうえで、正確な住宅地図や設計間取り図などに、細かい角度を記入して分析する必要があるわけです。
そこまでできて、初めて風水を正しく鑑定する準備ができたという状態になるのです。
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