たとえば水
風水では「水」が財運に直結する重要な要素であることは何度か説明してきました。
川や池などの自然の水だけでなく、都会においては 道路や鉄道も水の流れと同じ意味あいを持つと捉えます。
したがって、自宅や会社、店舗の立地を判断する際にも、その周辺を流れる道路や線路の形が大きな影響を及ぼすと考えるのです。
たとえば、下の画像の赤い建物の立地を例に考えてみましょう。

周辺環境を風水の基本である 四神相応(しじんそうおう) の観点から分析すると、右手の青龍と背後の玄武は良い条件を備えており、しっかりと守りの役目を果たしています。
ところが問題は白虎側にあります。
この建物の前を 斜めに走る道路 が存在し、それがまるで川のように白虎砂を削り、エネルギーを流してしまうのです。

巒頭(らんとう)風水では、こうした水の流れを 「射脇水(しゃわきすい)」 と呼び、大きな凶相とみなします。
特に白虎側の射脇水は、そこに住む・働く 女性に災いが及びやすい とされます。
具体的には、突然の事故や病気、思いもよらぬ災害などが起きやすくなるのです。
また白虎は蓄財にも関わるため、お金が貯まらず流れ出てしまう傾向も強まります。
一方で、もし道路が青龍側を削っていれば、今度は男性に問題が及ぶとされます。
こちらも同様に、事故や病気、突発的な不運のリスクが高まります。
こうした 地形(巒頭)に由来する問題は非常に強力 であり、室内の間取りやインテリア、さらには風水グッズなどでは改善ができません。
改善するには、塀や生垣を築く、小屋を建てるといった 外構における大がかりな対策 が必要となります。
風水を実践するうえで、まず確認すべきは間取りではなく、周囲の環境です。
立地そのものに潜むエネルギーの流れを見極めることが、最も確実で効果的な開運の第一歩なのです。
伝統風水師秀山