最近、流行の建築で中庭つき住宅があります。
古代から近世まで、中国でも中庭のある建築がたくさん建てられましたが、日本のそれとはちょっと違います。
ヨーロッパにも、中庭のある建築があり、パティオと呼ばれています。
日本は狭い敷地で中庭を作ることが多く、家の中心が庭になってしまうケースを見かけます。
たとえば、こんなプランです。
これでは使い勝手も悪く、太極(家の中心)が外にあり、少々問題となります。
中国の建築は、コの字型の三合院やロの字型の四合院という、建築様式です。
これらは、地形としての四神相応を、自分たちの家で作ろうとした形なのです。
つまり、三合院は、青龍と白虎を強めた形となっています。
そして、朱雀には門をつけて、気が流れ出てしまわないようにしてあります。
日本でも、田舎の農家などにはこの様式がのこされているのを時々見かけますね。
玄武側に母屋があり、青龍、白虎は納屋と馬屋のように出来ているパターンです。
また、四合院はそれぞれの建物で、青龍、白虎、玄武、朱雀を作っています。
このように、広い土地であれば中庭があっても、十分使い勝手もよく風水的にも良い建物を造ることが出来るわけです。
しかし、日本のように狭い立地条件では、なかなかそうはいきません。
ですから、これから建てる場合に中庭つきの家は、やめた方が良いかもしれません。
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伝統風水師秀山公式HP