風の影響は、天気にも大きく関わってきますが、人体や風水にもとても影響が強いです。
風水という言葉が、一番最初に書かれた書物といわれている「葬書(そうしょ)」には、こう書かれています。
「氣乘風則散」気は風によって散じる。
つまり大地の気が集まっている場所でも、風で吹きさらしになるなら散ってしまうという意味です。
住居の風水を考える時、自宅に気が集まっていると、とらえます。
その家の周りに、風をさえぎる建物や構造物があり、気が散らないようにすることが地形を重視する(巒頭=らんとう)風水の改善方法です。
たとえば四神相応(ししんそうおう)という、良い風水の地形を表す言葉があります。
四神と聞くと、パワーストーンなどを思い浮かべるかもしれませんが、本来は地形的風水の条件を表す言葉なのです。
このように、背後を大きな玄武の山に守られ、青龍、白虎の右・左にも守る山があり
前面が開けて明堂をもち、さらに前方(朱雀)には案山が守っている状態です。
これを、住居で考えると
こんな感じになります。
前後、左右のお隣さんがどんな建物か、あるいは道路はどうなっているかで、ご自宅が、風にされされているのか?
あるいは、他の建物や塀、垣根などで守られているのかで、住み心地、健康の状態、家族の和合、財運・金運の状態、ビジネスの状態などが変わってきます。
青龍となる正面に向かって右側の建物の状態が悪いと、その家に住む男性の運気がそこなわれ、健康状態にも悪影響があります。
白虎となる、正面に向かって左側の建物の状態が悪いと、その家に住む女性の運気がそこなわれ、健康状態にも悪影響があります。
玄武となる、家の背後の建物の状態が悪いと、家族全員の健康状態や、人間関係、夫婦関係がそこなわれます。
朱雀となる、明堂が狭かったり川となる道路などの条件が悪い場合は、経済状態に悪影響があります。
つまり、立地条件によって、ほぼあなたの家の風水の善し悪しが決まっているのです。
建物の間取りや方位の影響も大事ですが、その前に立地条件(巒頭らんとう)をチェックしておかないと意味がないです。
立地の条件が最悪なのに、方位を気にしていくら手を尽くしても、効果はほとんどでないでしょう。
逆に、立地の条件が良ければ方位の風水の改善効果も、とても高くなるわけです。
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伝統風水師秀山