日本で風水というとと、どうしても方位や間取りを中心とした風水になってしまいます。
地形(巒頭らんと)が重要だと話しは聞くのですが、実際に地形など形を重視した風水をしっかり考慮して分析している事は、ほとんどないように思います。
でも、台湾や香港では地形的な風水の分析をしないで、間取りだけで分析することは、まずないです。
地形をあつかう巒頭風水(らんとうふうすい)は、風水全般の基礎となるたいせつな要素だからです。
その中でも重要なことは
1)山脈=龍脈(りゅうみゃく)の勢い、美しさ
2)屏風(びょうぶ)のように、開いた場所
3)気(エネルギー)は、風によって散ってしまうので、風から穴を守る環境
4)気(エネルギー)を留める水
などの条件で、これらが整うとパワースポットを形成します。
このような地形=巒頭(らんとう)風水は、中国では2000年以上の歴史があります。
書物として残っていて、風水という言葉が歴史上最初に出てくるのが、葬書(そうしょ)といわれるものですが、これが約1800年ほど前の書物といわれています。
葬書は、その字のとおり葬儀などについての書物です。
なくなった方を、どうやって葬ったらいいのかを、詳細に記してあります。
そして、亡くなった方を葬るお墓を、陰宅(いんたく)といいます。
ちなみに、人が住む住居などを陽宅(ようたく)といいます。
陰宅から出発した地形を重視した巒頭風水ですが、その技術は人が住む住居にも、同じように使えます。
というより、むしろ地形を重視した風水を住居で使わない理由はありません。
地形や周りの環境の影響は、とても強いからです。
住居の風水というと、方位について論じるものだと思っている方が少なくありません。
その理由は、最初に話したとおりです(^^)
もちろん方位も大事ですが、周りの環境(巒頭)の影響がとても大きいので、大局を見なければいけません。
間取りだけに気を取られていると、枝を見て木を見ずという結果になってしまうのです。
伝統風水師秀山