今回は4つ目の「平洋格局(へいようかくきょく)」についてお話しします。
④平洋格局
平洋格局とは、山や自然ではなく 道路や川などの形が作り出すパワースポット のことです。

都会でも見られる特徴で、水の流れに相当する道路や鉄道が重要な役割を果たします。
東京の浅草寺は、その典型的な例です。
近隣土往路と境内の参道が特別な形を描き出し、これを「右關中(うかんちゅう)」と呼びます。

古典によれば、この形には 「神仙によって富貴がもたらされ、健康や子孫繁栄にも恵まれる」 という意味があるとされます。
そのため、浅草寺を訪れる参拝者は自然に良いエネルギーを受け取っているのです。
私の地元・名古屋市瑞穂区にも、素晴らしい平洋格局のスポットがあります。
それが「みかん山の山神社」です。

住宅街にあり一見目立ちませんが、早朝から参拝者が行列を作る人気の神社です。
ここも道路の形によってエネルギーが集まる「關中(かんちゅう)」と呼ばれる格局を持っています。
古典には、關中について 「文章蓋世、中耿之臣」 と記されており、学問や文章での成功、そして有能な人材となることを意味します。

まさに出世や成功を祈願するのにふさわしい場所といえるでしょう。
このように都会では川の代わりに道路が「水龍」として働きます。
そのため、道路の形が作り出すパワースポットは、財運や出世運と深い関わりを持つことが多いのです。
自然豊かな山や川だけでなく、街の中にも風水的なパワースポットは存在しています。
身近な場所でも、形に注目して探してみると意外な発見があるかもしれません。
伝統風水師秀山