先日、鑑定途中のお寺ですばらしい塔を見つけました。
それが愛知県の薬師寺密蔵院です。
その山にある多宝塔が、国の指定重要文化財なので寄ってみました。
かつては、とても栄華を極めたお寺だったようで、全国に700余りの末寺を持つほどだったようです。
現在の境内は、こんな配置になっています。
建物の傷みもかなり目立ちますが、それでも多宝塔の前の明堂は、明るくて心地よい場所です。
この場所の特徴は、有情の水によるパワースポットとなっている事です。
マップを見ていただくと分かるように、庄内川が大きくカーブした内側に立地しています。
おまけに、いくつもの水脈が集結する場所でもあり、水龍の力でかつてこのあたりは信仰深い地となり、繁栄したのでしょう。
しかし、現在のこの寺は風水の問題がいくつかあります。
一つは、本堂前の明堂がうっそうとした森に成ってしまっていることです。
これは、樹木によって明堂がなくなってしまうことと、風が遮られ陰の気が旺盛となる、樹叢煞(じゅそうさつ)となってしまいます。
明堂の広さは収入の多さに比例します。
ですから、この状態は改善した方が絶対良いでしょう。
もう一つの問題は、道路の影響です。
かつては、寺領の土地も広かったのでしょうが、現在はかなり狭くなり道路もすぐ近くまで作られています。
特に、本堂の白虎側に当たる西側のコの字型の道路が問題です。
反弓や路冲となる煞と考えられ、白虎の象徴する女性や蓄財運を攻撃してしまいます。
どれほど潜在的に良い場所であっても、後々の工事など地形や道路など環境の変化によって、いくらでも悪化してしまうものなのです。
せっかくすばらしい多宝塔や、その他の歴史的価値のある建物も、風水が変わってしまうと衰退してしまうことは、いくらでもあります。
できれば、大切に保護して子孫に残していきたいものですね~(^^)
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伝統風水師秀山公式HP