今回は、伊勢神宮の内宮にほどこされた あまり人に知られていない風水の秘密をお話しします。
伊勢神宮の内宮には、強い「陽の気」があふれています。
実は、自然界で、陽だけで存在する物はありません。
「陽」があれば、必ず「陰」が存在します。
・男性、女性
・太陽、月
・光、陰
・右、左
・凸、凹
・陽子、電子
などなど、必ずセットとなっています。
陰陽をわかりやすく表したものが太極図(たいきょくず)です。
見かけたことがあると思いますが、時々間違っているのを見かけます。
「陽」が極まって「陰」になり、「陰」が極まって「陽」になるという意味がある図ですので、上下をまちがえると大変です。
そして、大事なことは陽と陰が別々にあるのではなく、渾然一体となって調和している姿をあらわしてることです。
「陽」をあらわしている白の中に、「陰」をあらわす黒が小さな点で描かれています。
「陰」の中にも同じように、「陽」が存在していますね。
調和の姿、これこそが陰陽説(いんようせつ)の奥義であり、風水を初めとする中華哲学、神秘学の根本です。
それで話しを伊勢神宮に戻しますね。
つまり内宮が「陽」の場所なら、「陰」の場所がどこかに存在するということです。
さて、どこでしょうか?
外宮?おかげ横町?二見浦の夫婦岩?
実は、伊勢神宮内宮は大きな龍(山脈)の頭に位置しています。
手前が頭で、左右に白虎、青龍と開いていて四神相応にかなっています。
この龍の尻尾あたる部分にあるのが、「金剛證寺」(こんごうしょうじ)。
昔から神宮の奥の院ともいわれ
「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」
と伊勢音頭で唄われるほど、伊勢神宮の参拝の時には一緒に参られていたようです。
ところが今は、交通の便がないため伊勢神宮だけで参拝をおえるのがほとんどです。
伊勢神宮にはいったことがあるけれど、そんなお寺知らなかったと言う方がほとんどだと思います。
では、いったい金剛證寺にはどんな謎が隠されているのでしょう?
これが全体図です、とても風水の理にかなったお寺です。
境内はとても静か。
山門をくぐると、まったく違う空気を感じます。
気の質は「細かく落ち着いていて柔らかく包み込むような」、いわゆる「陰」の気であることが、だれでもわかるぐらいの場所です。
とても落ち着き、癒される場所なのです。
ところが、本当の謎は別院に向かう参道にありました・・
両側に続く、巨大な供養塔婆(くようとうば)の群れ。
訪れたときは夕方で、日が暮れかけていましたのでかなりの雰囲気が漂っていました。
ご覧のように、ふるいお墓が建ち並んでいます。
古くは九鬼水軍の九鬼嘉隆や、新しいものでは真珠養殖に成功した御木本幸吉翁のお墓もありました。
別院の周りは、ご覧のように霊園となっています。
地元でも相当VIPな方たちが、こちらの墓地に入られていると伊勢に住む友人から聞きました。
風水では、お墓を陰宅(いんたく)とよんでいます。
つまり、この場所こそが陰の極地であり伊勢神宮内宮の陽の極地と、対をなす風水の秘密だったのです。
古い歌にあるように、伊勢神宮にお参りしたなら必ず朝熊岳(あさまだけ)に登り、金剛證寺にお参りしましょう。
そうすることで、伊勢の大きな龍脈のエネルギーを余すことなく受け取って、体が元気になり金運がアップすること間違いなしです。
あ、金運についても伊勢周辺の立地はもちろん素晴らしいです。
伝統風水師秀山