このところのパワースポットブーム、なかなかなくならないどころか、定着してしまっている感があります。
書店に行くと、パワースポットと表題にある本がいまだに結構並んでいます。
確かに日本中パワースポットと言われる場所は、たくさんあります。
でも、風水というものさしで見た時、世間で言われててもまったく違っている事がとても多かったです。
日○東○宮とか・・
伝統風水の観点から、パワースポットの条件は5種類ぐらいに分けられます。
今日は、その中から「大地の気が集中する場所が、パワースポットである場合」についてお話しします。
実は、質問をいただいています。
ここがパワースポットなのではないかと、噂の所があるというのです。
そこを、検証してみました。
グーグルの航空写真ではこちらになります。
この印の所に、「不思議なツイてる石」 嬉石(きせき)と呼ばれている石があるらしいです。
・流行っているレストランがあって、すぐ近くにいわれのある史跡や神社がある。
・高台になってて、景色が良くて気持ちも良い。
・パワースポットと噂されている。
たぶん、それだけでパワースポットだと思ってしまうでしょうね。
では、この場所は風水の観点でみたら、どんな場所になるのかを見てみましょう。
古典の書籍に、パワースポットのポイントをわかりやすく図解したものがあります。
唐代の書籍、雪真賦より
図の真ん中あたりに、過峡(かきょう)とあります。
これは、龍(山、あるいは山脈のことをいう)の幅が、急に狭くなり低くなる場所です。
特に、下の孕と書かれている場所(龍穴=りゅうけつ)につながる部分は、龍の首とも言われます。
入首(にゅうしゅ)といって、一番大事な部分なのです。
ちょうど、このように急に狭くなり低くなっている部分です。
気が収束して集まっているので(束気=そっき)、このような場所がパワースポットとして存在していることがあります。
先ほどの航空写真を見ていただくと、国道1号線や県道などで、左右の龍(白虎、青龍)が完全に分断されています。
過峡(かきょう)や、束気の場所が分断されると、その龍は死龍(しりゅう)といって、力を失った山となります。
ということは、残念ながらこの場所は、パワースポットではないということになります。
パワースポットは、単に人が集まるからとか、心地良いからという感覚で決まるものではありません。
風水では、ちゃんとした理由づけがあるのです。
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伝統風水師秀山