その当時は中国と深く交流しており、風水も広く一般的に用いられていました。
シーサーや石敢當(いしがんとう)など、現在もあちこちで見かける風水改善グッズですね。
琉球の風水師として有名なのは蔡温(さいおん)ですが、実際には風水というより、土木工事や植林によって琉球の繁栄に寄与した役人だったようです。
さて、古くから中国と交流があって風水も盛んに使われていた沖縄ですが、非常に興味深い建国神話が残っています。
本土のイザナギ、イザナミの国産み神話とよくにているのですが、二人の男女の神様が出てきます。
それが 女性神アマミチューと 男性神シルミチュー です。
アマミチユーは最高神に命じられて、琉球の島々を作りました。
その後、シルミチューと一緒に浜比嘉島に降臨し、子孫を増やしたのが琉球の始まりと伝えられています。
そして、二人のお墓も実在しています。
どちらも浜比嘉島という小さな島にあり、両方とも近くにあるというので生徒さんと行ってきました。
まずはシルミチューのお墓から
いきなりハブって。。。
気を取り直して進むとこんな神秘的な階段
のぼりきると、斎場としての墓地が残っています。
聖地としてとても大切にされているのがよく分かります。
ただ風水としては、あまり見るべきところはありませんでした。
しかし、アマミチューのお墓は、伝統風水の観点からみても一級の陰宅でした。
これが小さな島にあるアマミチューのお墓です。
お墓にお参りして振り返った風景に驚きました。
案山としてある前方の島が天橋という巒頭だったからです。
天橋(てんきょう)の象意としては最高の品位であり、沖縄の先祖というのも充分うなずけるものです。
また、静かな海面が陰宅の明堂となり、180°見わたせるのは「満堂水」といい、とても良い巒頭です。
二人が葬られた時代に、風水が使われていたとは考えにくいのですが、風水なしでこのお墓を造ったとも考えにくいのです。
また1つ風水パワースポットを発見し、そしてそれにまつわる謎も1つ増えてしまいましたが、沖縄の風水もとても興味深いと思います。
ぜひ沖縄に行くことがありましたら、ここはあまり観光地ではありませんが、探していってみてください。
最高の海の景色にも出会うことができます!
伝統風水師秀山公式HP