地形を重視する(巒頭=らんとう)風水には、天体の星が地上に投影されているという考え方があります。
天地感応(てんちかんのう)といわれていますが、五行の元となっていると考えられる五星体(ごせいたい)や九星などが、分かりやすい例です。
五星体とは、天体の木星、火星、土星、金星、水星からきています。
木星の龍(りゅう=山)は、真っ直ぐに長い形で、火星の龍は、頂点に向かってとがっています。
土星の龍は、頂点が平らで、台形などの形をしていて、金星の龍はドームのように、半円にちかい形をしています。
そして水形は分かりにくいですが、へびのようにくねっていたり、ぼこぼこ水がわいているようなかたちです。
これらは、まだ比較的分かりやすい形だと思います。
また、九星には二種類あり老九星(ろきゅうせい)と天機九星(てんききゅうせい)です。
老九星には、北斗七星の名前がついています。
貧狼(とんろう)、巨門(こもん)、禄存(ろくぞん)、文曲(ぶんきょく)、廉貞(れんてい)、武曲(ぶきょく)、破軍(はぐん)です。
これに左補(さほ)、右弼(うひつ)を加えて、九つとなります。
このように、天体の星と同じ名前になっているのには、理由があります。
天体の気が形をなして、龍(山)をかたどっていると考えたわけです。
そして、その形が人に与える影響を観察し、分析していったのが地理(巒頭らんとう)風水の本質です。
つまり、天体が地形に影響を与え、地形が人に影響を与えることを扱っています。
そして、人の運が風水の影響を受けるならば、宿命は変えられないのではなく、変えることができるのです。
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伝統風水師秀山