風水についての誤解で多いのが、占いと混同されている事です。
先日も、お電話いただいた方とお話ししていたら、占い全般の事を風水だと勘違いされていました。
それと、方位術(移動する)と思っている事も多いようですね。
風水も、四柱推命や断易など、いわゆる占いといえる技術も、同じ五術という中華圏の伝統文化の中にあるものですから、あえて否定したりはしませんが、扱っているものがちがうということですね。
伝統風水で扱うのは、住居などの建築物(陽宅)、お墓(陰宅)、パワースポット(地理)などです。
そして同じ風水のくくりでいうなら、吉日選び(擇日たくじつ)までが一緒のカテゴリーといえます。
つまり建築や引っ越し、結婚、葬儀などの日選びまで一緒に扱っています。
しかし、旅行などの移動するための方位術は、厳密に言えば風水では扱っていません。
移動のための方位術としては、奇門遁甲(きもんとんこう)が有名です。
ただ、奇門遁甲についても移動のためのものより、風水的な造作に持ちいる方位のほうが有効だと、これまでの経験で感じています。
よく、引っ越しに良い方位を聞かれたりします。
まず、自分や家族の時期として、引っ越しが良い時期なのかが大事です。
時期が良ければ、次は引っ越し先の立地が良いかどうかを、考えた方が良いでしょう。
立地(巒頭=乱闘)条件として、周りの環境がどうなのかなども大事ですし、方位(理気=りき)の意味として、その土地にどうやって建物が建つかによっても吉凶が変わってしまいます。
自宅からの引っ越し先の方位より、これらの要素がもっと大事だといえます。
また、日常の暮らしの中での方位を考えるより、今日という日がどういう意味を持った日なのかを考えた方が効果的です。
旅行などに良くない日で、自分の宿命ともあわないような日では、いくら方位術で良いといわれる方位に旅行しても、良い結果は得られないと思います。
旅行などでは、その場ですごす時間が短いということも大きいです。
ですから、方位を考えて旅行するより、本当のパワースポットへいった方が、良い結果を得ることが多いということです。
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伝統風水師秀山