「小旅行などで吉方位に行く」
吉方位取りですが、わりと良く聞く話ですね。
でも、その吉方位って何をもって吉としているのか、ちょっと心配です。
よいと思って行ってみたけど、かえって問題が起きてしまうなんてことがあるかもしれません。
伝統風水の世界では、移動するためや何かの目的のために方位を使う場合、奇門遁甲(きもんとんこう)を使います。
いわゆる諸葛孔明が用いたとされる方位術なんですが
歴史がとても古い割に、術の使い方などが公開されたのが比較的最近なので、あまり正しく伝わっていない事が多いのです。
その原点は「煙波釣叟歌」(えんばちょうそうか)
この古典書籍は多くの古典の書籍がそうであるように、詩歌の形式で書かれてます。
つまり 書いてあることがあいまい過ぎて、いろんな解釈ができてしまうのです。
その結果、現在では多くの派(解釈)を生んでしまいました。
この術は四庫全書に納められています。
ということは、つまり中華帝国秘蔵、門外不出の技法でした。
奇門遁甲は、六大課の三式という分類がされますが、
天式「太乙神数」
地式「奇門遁甲」
人式「六壬神課」
と分けられていて、
天式は天の時をえる
地式は地の利をえる
人式は人の和をえる
ための技法です。
そのなかでも、奇門遁甲は地の利をえるために方位を使うのです。
つまり風水として坐向をきめたり、移動するための方位をきめるためのものです。
この術の難解さは盤を作る作盤方法ですが、これが完成した奇門遁甲の盤です。
天盤、地盤に八門、八神、九星などをそれぞれ独特な飛星または活盤とわれる配置法で、八つの宮に配置します。
とにかくややこしくて、一度習っただけで作盤するのはかなり困難といえるでしょう。
その方法が、分かりやすく現代語で公開されたのは、台湾で1968年奇門遁甲天・地書評註の二冊からといわれています。
それ以後、様々な解釈によって多くの書籍が出版されています。
じゃあ奇門遁甲では何ができるのか?ということですが
本来は軍の陣をどういう向きで設営するか?
また行軍(軍隊が出撃)するのはどちらの方位から?などとという、戦いに勝つための術でした。
現在そのような物騒な使い方は、あまり実用的とはいえません。
なのでそれ以外の活用方法として、結婚、子宝、試験、訴訟、治病、金運、営業などに用います。
①なかなか結婚できない人の結婚運を上げる
②子宝に恵まれない夫婦に、子宝運をあげる
③試験に合格できる(実力の張るかに劣る場合はムリです)
④訴訟に勝つ
⑤病気の治療を早める
⑥宝くじを当てる、事業を成功させるなど
⑦営業に行くと実績が上がる、勝負事に勝つなど
これらが奇門遁甲をつかって、良い結果を得られる内容です。
実際の使い方ですが、まず使う盤を選ばなければいけません。
奇門遁甲の盤には、年盤、月盤、日盤、時盤があります。
個人で使う場合は時盤が効果的ですし、家族など集団で使う場合は日盤が効果的です。
そして、時盤であれば目的地が吉の方位となる日時を選んで、二時間以上かけて移動する小旅行で使えます。
また、風水として使う場合は家の太極から吉方位となる庭などに、日時を選んで穴を掘って埋め物をしたりします。
これまでの私の経験では、移動も良いですが風水として活用した方が効果的だと実感します。
また、穴を掘る手順や埋めるものなどは、それぞれの流派や先生によって秘伝があるようです。
かくゆう私も、ちょっと特殊な事を指導しています。
とはいえ、奇門遁甲をつかうと自分の宿命以上の運をえられるといいます。
これについては、そんなことはないという先生もいますね。
ですが経験的に自分のキャパを越えた結果を得られるのは、奇門遁甲だけと感じます。
そんな効果絶大の奇門遁甲ですが、注意点が一つだけ
それは繰り返すと効果がうすれること。
私の知り合いに、奇門遁甲で宝くじを当てた人がいます。
この人は、お金に困ると奇門遁甲に頼って何かしらお金を得ていました。
ところが数回繰り返して、金運アップの奇門遁甲を使ったあと、効果が全くなくなってしまったのです。
なので、いくら効果絶大といっても何度も繰り返して使う事はおすすめできません。
それから、とても危険な術でもあるので本など読んで試すのはやめた方がいいと思います。
あ、旅行にいくくらいならいいですよ。
埋め物などは、もし盤が間違っていた場合とても危険です。
命にかかわる場合も考えられますので、くれぐれもご用心してください。
もし奇門遁甲を使いたかったら、ちゃんとした先生にならうか、ちゃんと見てもらって使いましょう。
秀山が提供する奇門遁甲鑑定の詳細はこちらのページをご覧下さい。
伝統風水師秀山